これまで、販売職、サービス職に勤める傍ら、演劇を12年間続けてきました。
演劇を通して、多くの人と対話を重ねながら、ひとつのものを作り出したり、演じる中で、さまざまな人の考えや感情に触れてきました。当事者の心情を想像しながら役を創る中で、人の感情に触れた時、心の豊かさを感じてきました。
現在、私が働くディスカバリープロジェクトには、困り感を持った当事者やご家族がおられます。
福祉の経験がないままこの環境に飛び込んだ当初は、通所する児童を目の前にしたとき『何をしてあげたらいいのだろう』と焦りを感じ悩んでいました。
そんな時、スタッフの一人が「何かしてあげなきゃと焦るのではなく、子どもたちはこれから社会で様々な人と出会うから、その一人として接すれば良いのでは」と言ってくれました。
それを聴いて私は、何か特別な支援をしてあげるのではなく、ありのままの自分の強みを活かせばいいんだ!と思いました。
私の強みは、演劇を通して学んだ、当事者の立場になって考えられることや、思いを共有できることなので、目の前にいる利用者の立場に立って関わるように努めました。
すると、自ずと、子どもたちやご家族と一緒に未来を模索して行きたいと強く思うようになりました。
これからも、子どもたちと同じ目線に立って一緒に思い切り楽しみ、ワクワクするような経験を通して心を育んでいきたいです。そして、将来に向けてより豊かな生活が送れるよう、私も一緒に歩んで参りたいと思います。